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インプラントについて

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インプラントの歴史

インプラントとは(埋め込む)ということを意味し、歯科以外にも埋め込まれるものは表します。例えば、整形外科において骨折部のプレートを骨にネジ止めすることもインプラントですが、一般的には「歯科用インプラント」を指すことが多くなりました。日本では近年になり普及をし始めた、歯科のインプラントですがその起源は遥か古代に及びます。乳歯、永久歯を失った後の第三の歯として期待される「インプラント」、人類は遥か昔からその必要性を追い求めていたようです。

古代インプラントの世界史

最初の材質は石でした。紀元前5世紀頃のトルコにおいて人類最古と言われるインプラントが発見されています。ただし、この時点では儀礼用に使われた可能性があり実用的なインプラントだったのかは、定かではありません。
古代ギリシアにおいては、奴隷の歯を抜いて、権力者が自分の歯に埋めていたという記述が残っています。インプラント治療の痕跡としては、紀元2世紀からの古代ローマ時代の人骨からは、鉄製のインプラントが顎骨に埋まったものが発見されています。

実用に耐えて長期に機能した最古のインプラントとしては、紀元5世紀頃に、メキシコ南東部で栄えたマヤ文明に痕跡が残っています。遺跡で発掘された下顎骨に天然の抜去歯2本と、真珠貝製のインプラントが埋まっており、歯石まで付着している状態から長期に機能したことが示されています。13世紀~15世紀に栄えたインカ帝国のペルーでは、エメラルドの歯根が埋め込まれたミイラが見つかっています。

インプラントの材質としては、世界各国で様々なものが使用されており、中国・エジプトでは「象牙」、中世ヨーロッパでは「牛骨」「人骨」さらに、自分の歯を売る商売もありました。ヴィクトルユーゴーが1862年に執筆した「レ・ミゼラブル」において、貧しい女性が自分の「髪」と「前歯」を売るシーンが描かれています。日本においては、「木製」の総義歯が16世紀に使われたそうで、老朽具合から長期間使用出来たことが分かっています。

近代インプラントへの歩み

100年程前になると、注射針と同じ金属を加工した素材や、歯根にゴールドを使うなどの様々な材質試行錯誤が続き、整形外科で遣うコバルトクロム合金へと変わって行きました。しかし、どの素材も肉体の自然反応とマッチする素材ではなく、無理が生じていました。通常は、異物の混入を認めると体は排除しようとした働きをします。その後に、包み込んで無害化しようとする働きが起こりますが、麻酔も無かった時代には、激痛に耐えながら順応を待ったのではないかと思われます。当然、人体に馴染む方法ではありませんでした。

1940年代からは、骨と粘膜の間にフレームを入れる「骨膜下インプラント」という方法が考えだされ、学術的に「近代インプラント」の時代へと入っていきます。しかし、素材で遣われるコバルトクロム合金では拒否反応が起こってしまうのは必然でした。インプラントに飛躍的な発展をもたらしたのは、偶然の研究で特性が明らかになった素材の発見でした。

偶然からの発見!!まさに、インプラントの為の素材

1952年スウェーデンの整形外科医であったブローネンマルク医師は、基礎医学の研究に為にうさぎを使った動物実験を行っていました。ウサギの脛に「チタン製」の微細顕微鏡を取り付け数カ月後に装置を取り外そうとしました。ところが、チタン製のネジ部分すべてに骨がくっついてしまい、取り外すことが出来ませんでした。

この性質から「チタン」には、体からの拒否反応を受けず、骨と接合する性質があることが明らかになりました。ここから、実験を重ねて人体への応用を試みて「インプラント革命」がもたらされました。

この骨と接合する働きを「オッセオインテグレーション(osseointegration )」と名づけました。Osseoとは「骨の」integrationとは「結合」を表します。ブローネンマルク医師は、1960年にイエテヴォリ大学にて膨大な基礎研究を行い、「オッセオインテグレーション」を利用したインプラントを開発します。1965年から臨床実験を重ね、1980年までの15年間の蓄積で「ブローネンマルクシステム」を開発します。翌1981年に学術論文を発表し、世界中にセンセーションを起こしました。

最初の被験者となったヨスタ・ラーソンという男性は、生まれつき顎の骨が弱く、数本しか歯が無かったのですが、亡くなるまでの40年間、インプラントは正常に機能し続けました。
こうして、欧米を中心に世界中に普及していったインプラントは、90年代後半になると、機能だけなく見た目の美しさも洗練されていきました。

普及する世界、遅れる日本

現在、欧米ではインプラント治療が、入れ歯、ブリッチよりも最優先の選択肢として普及していますが、日本では10年程普及が遅れているそうです。その原因の一つとして、マスコミによる「賛否両論」の報道がありました。失敗例などが大きく取り上げられ安全性が危ぶまれたものですが、実際にはインプラントをしっかりと骨と接合しない製品が出回っていたり、術後の歯周病ケアが十分に出来ていないことが大きな要因でした。
「オッセオインテグレーション」の理論を正しく理解し、安全性が高いインプラントシステムを選び、アフターケアもしっかりと行える歯科医のもとでインプラントが施術されれば、トラブルはほとんど起きず、臨床成功率は97%と証明されています。

以上の様に、人類が太古の昔より試行錯誤を繰り返し、求められて来たのがインプラントです。生きる上でなくてはならない歯の問題、人類の叡智が蓄積されたこの技術に託してみてはいかがでしょうか?

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2016 03 25

街の歯医者 本町通りデンタルクリニック

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